2016/09/30

“ล”の発音について(音節の語尾に付く場合)

 “กาล”等、通常の場合、タイ語のルールで、発音は、末子音"น"と同じ扱いに成ります。
即ち、”กาล”は、”กาน”と発音する。

 個人的な見解であるが、英語の”E-mail”等の、タイに取っての外来語の場合は、違和感があり、通じる/通じないは別として好みではない。

 例えば、”E-mail”は、タイ語では、”อีเมล”と書き、”ล”を”น”に置き換えて”อีเมน”と発音する。
 多少、英語の知識がある人の中には、”ล”を”ว”に置き換え、”อีเมว”と発音する人も居る。
 英語を教える立場にある学者(?)は、”อีเมล์”と”ล”の発音を省き、フェードアウトするよう発音することを進めている。

 以上、混在していて、どれでも、問題なく使えるが、私の場合は、”อีเมล”の”ล”を”น”に置き替えずに文字のまま発音している。
 具体的には、”น”の様に、口腔を閉鎖せず、舌サイドと上顎の隙間を作りながら音をフェードアウトさせている。少し、微笑んだ状態で発音を終えるという言い方もできる。

 再度述べるが、正しいか否かではなく、私の好みの問題。この方法だと、発音に違和感を感じること無く、尚且つ、タイ人に通じる。

<補足>
 “air”のように、語尾に”r”が付く英語の場合、タイ人は、”แอร์”と”ร”を発音しないが、私は、母音”u”の様に口を窄めフェードアウトさせている。
 これも、正しい/正しくないは、別とした私個人の好み。英語を話せるネイティブというイメージというスタンスで発音している。

2016/09/25

“ล”の発音/聞き分けについて 

 英語の世界では、”L”は、「日本人にとって、最も発音しにくく、聞き分けにくい子音」と思われている。
  タイ語に於ける“ล”の発音も同様のようだ。

 “ล”の発音は、英語の”L”と同じと思われているので、多くの学習者は、英語の”L”の発音に関する情報で勉強することになる。

 しかし、ここでは、英語の”L”とタイ語の“ล”は、イコールでないという事を前提に、純粋に“ล”の発音方法を述べます。

 
 “ล”の発音を具体的に説明した情報は、皆無であろう。
 タイ人が正しく発音するための情報を調査してみたが、見つからなかった。タイ人に取っては、成長の過程で母国語として、感覚的に覚えるので、必要ないのだろう。

 最近、偶然に、タイ人の英語の発音を修正するための「タイ語と英語の発音の違い」を論理的に説明してあるタイ語のサイト中で“ล”の発音に関しする記述を見つけた。「ลิ้นจะอยู่ที่เพดานข้างหลังฟัน แต่จะไม่โดนฟัน  วิธีเปล่งเสียง ต้องฉีกยิ้มไว้เสมอ มิฉะนั้นเสียงจะไม่ออก คือยิ้มสู้ก่อนพูดว่างั้นเถอะ แล้วเอาปลายลิ้นแตะด้านหลังฟันหน้าบริเวณโคนฟันและเเหงือก แล้วดีดลิ้นลงก่อนออกเสียงสระ ถ้าเอาลิ้นแตะ ค้างไว้  เสียงจะไม่ออก」
 訳すと、
「舌を歯の後ろ側に置く。しかし、歯には突き当てない。発音方法は、微笑みを取り去らなければならない。さもなければ、音は出ない。即ち、微笑んでから発音する。歯の付け根と歯茎辺りに触れさせてから、舌を弾きおろし母音を発音する。もし、舌が触れたままであれば、音を発生しない。」
 更にこの学者(?)は、英語の”L"は、長めの呼気の音であるが、タイ語の"ล"は、「そうではない」と明記している。「英語は、微笑みを長く続けるが、タイ語は、微笑みを続けない」とも言っている。

 この説明内容は、私の独学で会得した理論/発音方法と完全に一致する。
 しかし、今ひとつ分かりにくいので、私の見解を入れて、以下に、より具体的に説明します。
1.舌の前面を上歯の後と歯茎の境目辺りにベッタリと付ける。舌先が多少歯に触れても問題ない。
2.その状態で微笑む。(口角を横に引く)
 微笑む理由を説明すると、1.の状態では、口腔が閉鎖されていて、舌の両サイドと上顎間の隙間はない。微笑む/口角を横に引くと、後舌が少し上に持ち上がり、舌が細められ、舌の両サイドと上顎間に隙間ができる。微笑み具合は、発音時のタイ人の表情/口角を観察すれば、容易にわかる。
 この感覚がわからない場合は、まず、1.の状態で、水を少し口に含む。顔は正面を向く。この状態では、口に含んだ水は、口腔が舌と上顎で完全に閉鎖されているので、閉じた口腔から水は溢れない。
 次に、その状態で微笑んで見る。そうすると、舌の両サイドと上顎間に隙間ができ、その隙間から水が溢れ、口から溢れ落ちるだろう。
 尚、この確認は、衣服が濡れるので、入浴時に行って下さい。
 英語の”L”の発音説明の極端な例では、舌先を上下の歯で軽く噛むような指導をしているものが有るが、これも、舌の両サイトと上顎の隙間を作る方法である。私は、この方法は、実用的でなく、タイ語の発音に適さないので勧めない。
3.微笑み/口角を横に引いた状態から、次に続く母音の口の形に移行しようとすると、必然的に舌が引き剥がれる。そのときに発生する音が、タイ語の“ล”の音。決して、舌の両サイドと歯茎の隙間を有声音を長めに通す音ではない。 

 参考として、 日本語の「ら行」の発音方法/音の聞こえ方と比較してみます。
 「ら行」は、「だ行」とほぼ同じ舌の位置で発音します。違いは、「だ行」は、舌で口腔を閉鎖し、有声音で閉鎖を破裂させるのに対し。「ら行」は、舌で口腔を閉鎖させずに、舌先で軽く弾きます。
 ”ล”は、母音への移行のプロセスの中で発音。つまり、口の筋肉の動きで発生させるので、「ら行」の音に対しては、音の長さが長く感じます。長く発音するのではなく、結果的なもの。

 正しい発音方法を理解すると、タイ人の発する音と感覚的にも一致するので、聞き分けも出来るでしょう。
 英語の"L"の発音をある程度理解している事が前提ですが、“ล”の発音メカニズムを正しく理解してしまえば、それほど難しくない。

 正しく発音できない人は、以下のような状況にあるようだ。
1.舌の両サイドと上顎間の隙間を開ける方法/感覚が分かっていない。
2.極端に継続的に長く続く音と誤解している。それで、闇雲に、前舌を上顎に押し付け続けている。 
3.タイ人の発音する音と自分の発音する音の違い/ズレを感じ、悩みながら発音している。

>>次回は、บอล(ball)等の語尾の“ล”の発音を説明します。

“ล”の発音について(音節の語尾に付く場合)



2016/09/22

タイ弁護士会での取り調べ 終了

 約2年半前、某タイ人弁護士を弁護士会に訴えました。
 訴状提出後、弁護士会の風紀委員会で、期限切れ等の書類審査が行われ正式に受諾され、その半年後から、調査委員会での取り調べが始まり、現在までの2年間に月/2月に一度くらいのペースで取り調べが行われ、本日、取り調べが終了しました。
 取り調べは、審査委員が3名、相手側弁護士が1-2名、そして私。勿論、私以外は、全てタイ人。会話も書類もタイ語オンリーです。
 取り調べは、最初に私が証言し、次に訴えられた側が質問し、次に、訴えられた側が証言し、それに対し、私が質問し、今回の場合は、相手側が証人?を連れてきたので、証人が証言し、それに対し私が質問するという内容です。
 
 今後は、調査委員会の3審査委員が証言等を審査し、風紀委員会に提出する資料を作成します。そして、最終的に風紀委員会(弁護士会会長)がジャッジすることに成ります。訴えを取り下げられるか、訴えた弁護士が懲罰を受けるかのどちらかです。

 結果が出るのは、3,4ヶ月後と言うことです。


 私は、この2年以上の弁護士会での戦いを、通訳等は、一切使わなく、全て一人で対応しました。私は、弁護士会で有名に成っているようです。


 今日は、最後に調査委員会の委員長に「タイ語の勉強が出来て楽しかった。」と伝えました。素直な気持ちです。


 弁護士会が出すであろうジャッジに不満がある場合は、控訴が可能です。私は、取り下げられた場合と弁護士に対する懲罰が軽い時は、控訴するつもりです。


 よくタイ人に「貴方はタイ語が上手だけれど、どこの学校で勉強しているの?」と聞かれますが、私は、「弁護士会で勉強している」と素直に答えています。それを聞いたタイ人は、キョトンとします。タイ人にとっても、弁護士会というところは、敷居が高いようです。


 因みに、この戦いのために要した費用は、交通費だけです。


 本当は、一部始終を書きたいのですが、まだ、結果が出てないので、暫く保留です。


 但し、訴訟を行ってから、約2年半、弁護士会で戦ってきたので、興味の有る方には、説明できます。

 タイの法律では、「外国人が法律/事件に関する仕事をすることは禁止」されていますので、有料での「相談/お手伝い」は、受けません。

 それと、やがて出るであろう今回の結果とは別に、タイ弁護士会から「苦情がある、または法律面での助けが必要な日本人がいる時は、連絡するので手伝って欲しい」とお願いされています。